御霊神社【小山郷六斎念佛奉納】

一匹狼★NOB

2007年08月20日 10:32



例祭での奉納と致しまして、御霊太鼓の奉納に続きまして、【小山郷六斎念佛】が保存会の皆さまによりまして、ご奉納されました。小山郷六斎念佛とは、北区旧小山郷の地域で継承されてきました鉦や太鼓ではやし、念仏を唱えながら踊る民俗芸能です。六斎念仏は他の地域でも継承されており「中堂寺」「壬生」「千本」「上鳥羽」「嵯峨野」「久世」「梅津」「吉祥院」「西方寺」などでもその伝統を受け継いで行われています。


小山郷の六斎念仏は、国の重要無形文化財の指定を受けております。鉦と笛を後奏として、小太鼓を手にもち、踊りながら、演奏されます。テンポよい囃子の音色は身体が自然とリズムを取ってしまいます。



この写真は「四つ太鼓」と呼ばれる演奏の様子です。手持ち用の四つの太鼓を下に並べ、囃子のリズムに合わせて、すばやく正確に太鼓を叩きます。前半は若い子達の演奏の為、リズムに併せてすばやく叩くことがメインとなりますが、大人たちの技術は叩く速さだけでなく、しゃがんだり、飛び跳ねたりしながら、すばやく叩きます。これはやはり熟練の技なのでしょう。でも、若い子達の「四つ太鼓」も叩く早さに思わず、見入ってしまいました。





京都でこのような伝統芸能を見れるということ自体が、とても貴重な事だと思います。特に六斎念仏はそれぞれに特徴を持っています。こういう民衆に伝わる伝統も是非とも御覧に頂く事で、より深い京都を知っていただけるのではないでしょうか。



小山郷の六斎念仏には獅子舞も取り入れられており、最後には獅子舞が演舞します。三段に積上げられた碁盤に乗り、逆立ちをしたり、舞台をバク転をしたりと大変、見どころがあります。最後の方では、観客に獅子舞が近づき、頭をかんでもらいます。この行為は縁起物として、よく見られる光景です。そして、最後には土蜘蛛が姿を現し、獅子舞に蜘蛛の巣を放って、六斎念仏は幕を閉じます。

夜の静かな境内にお囃子の音色が響き、獅子が舞った賑わいのある奉納は、これで滞りなく終了致しました。
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