京都五山【五山の送り火】

一匹狼★NOB

2007年08月17日 00:14



京都の夏の夜空を焦がす、おしょらいさんをお送りする行事、「五山の送り火」が行われ、静かにお盆に帰って来られた先祖の霊をお送りいたしました。


『五山の送り火』とは、本来盂蘭盆会の行事の一つで、お盆にこの世に帰って来られた先祖の霊をあの世へとお送りするとても感慨深い行事で御座います。成立した起源などはハッキリと分かっておらず、おそらく松上げなどの火祭りによるお盆の精霊をお送りする行事が、このような形で京都に根付いたのではないか、といわれています。昔は、送り火は十山によって行われていたといわれ、他には鳴滝の「一」、市原野の「い」、北嵯峨の「へび」、加茂町観音寺村の「長刀」、更にはどこにあったのかは不明だが「竹の先に鈴の絵」が夜空を焦がしていたといわれています。



近年は、観光行事化しておりますが、本来は御先祖さんを心静かにお送りする安らかな行事。お年を召した方や京都に古くから住む人々は、手を合わせて無事にあの世へお帰りになられるように願われます。



時に間違われる方がいらっしゃる方がいるのですが、決して「大文字焼き」とは言いません。お送りする行事である為、「送り火」と言うので、「焼き」という表現は京都では好ましくない表現といわれています。正しくは「五山の送り火」なのです。



今回はある方からご招待を賜りまして、そちらのお宅から五山の送り火を迎えさせて頂きました。鳥居形以外は、全て美しく眺める事が出来、写真を撮りながら、うちのおしょらいさんが無事にお帰りになられるように、手を合わせて時間を過ごさせて頂きました。京都は『五山の送り火』を終え、いよいよと『地蔵盆』を迎える事となります。
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