2007年08月18日
大文字山【消炭登山】
先日、京都の夜空を厳かに照らし、五山の送り火で御先祖さんをお送り致しました。京都では、その送り火で残りました消炭を玄関に半紙で包み、無病息災を願う風習があります。そのために、五山の送り火の次の日である十七日早朝、多くの京都の人々は大文字山に上ります。
私も毎年の通り、早朝に銀閣寺の北側にある八神社の前から登らせて頂きました。途中の地元の保存会の方のお宅の玄関には、綺麗な消炭が吊るされておられました。こういう風習は、残っているのです。しかしながら、登る事にも意義があるわけでして、大の文字の中心には、弘法大師を祀っておられます。そちらにお参りに行く事もその一つかといえます。
子供の時は体育振興会などが主催で、恒例行事として「大文字山登山」がありました。こういう木の道を通り、子供達の健康と自然のふれあいを深める事を目的として、行われていました。最近は、あまり見られなくなりましたが…
この塚まで上ってくると、あと少しなんです。いつもここで休憩される方も多いです。この辺りから、分け入ると鹿ケ谷法然院の方へ行けますが、基本的には道を知らない方は行かない事をオススメします。
ここからが正念場。この長い階段を登りきると火床場までは、もうすぐです。でも、この急な階段が難儀します。もう少しなんですけどね…
木洩れ日の差し込む山道を歩いて、まもなく火床場です。
この火床が広がる場所に出てきますと、このような京都市内を一望できる光景が広がります。京都を一望できる眺望を見ていると、人間は自然に比べれば小さいなぁと思ってしまいます。写真の森みたいなところは、吉田山と京都御苑です。
火床には早朝から多くの人が登っておられました。ここで京都の眺望を楽しみながら、しばしの休息を取っておられました。でも、ここは毎日、地元有志の方々でラジオ体操されているんですよ。さて、この火床の部分が「大」の字の中心部でございます。中にはワンちゃんの姿も。
火床でしばしの休憩をしている子供たちも見かけました。京都の市内の眺望を眺めながら、朝ご飯を食べるのもまた気持ちの良いものです。でも、火床用のブロックの上に乗ってはいけませんよ。これは、護摩木を焚き上げる祭壇でもあるのですから。こういうことは知っておいて損はないですから、是非覚えておきましょう。
実は、この火床の周りは、1週間前からボランティアの方々で整備がされていて、暑い中、雑草の刈り取りが毎年、行われています。暑い中、草刈機を持って、作業される事はあまり知られていません。こういう保存会のボランティアの皆さんの苦労も考えると、火床の消炭も大切に分けていただく気持ちを忘れてはいけません。
そんな気持ちで私も少し大きめの残り福のような消炭を頂いて、カメラを京都市内に向けてみますと、西山に不思議な光景が浮かびました。山と山の間に雲海のような雲が薄っすらと広がっていたのです。このような光景が未る事が出来たのも弘法さんのおかげかもしれません。
そんな、美しい情景を眺める事が出来て、しばらく登山されている方とお話をして、下山を致しました。
Posted by 一匹狼★NOB at 14:01│Comments(2)
│生活
この記事へのトラックバック
大文字の消し炭は、魔除け厄除けになる他、
粉にして飲むと、病封じにもなるということで、
春に大病を患ったり、いろいろ大変な事が起こった私としては、
ぜひともひとつ手に入れた...
粉にして飲むと、病封じにもなるということで、
春に大病を患ったり、いろいろ大変な事が起こった私としては、
ぜひともひとつ手に入れた...
大文字の消し炭【京都・フォト日記】at 2007年08月27日 16:30
この記事へのコメント
はじめまして。
トラックバックさせていただいた者です。
大文字の消し炭について検索していて、たどりつきました。
今後も楽しみに読ませていただきたいと思いますので、リンクさせていただきますね。
トラックバックさせていただいた者です。
大文字の消し炭について検索していて、たどりつきました。
今後も楽しみに読ませていただきたいと思いますので、リンクさせていただきますね。
Posted by yukari at 2007年08月27日 23:02
>yukariさん
初めまして、こんばんは。
コメント・TBを頂きまして、誠に有難う御座います。
今後ともどうぞ宜しく御願いを致します。
初めまして、こんばんは。
コメント・TBを頂きまして、誠に有難う御座います。
今後ともどうぞ宜しく御願いを致します。
Posted by 一匹狼★NOB at 2007年08月28日 21:57